147: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 01:34:45.54 ID:6an8YmUi0
「その考え方は、結構危ういと思いますよ」
「何が言いたいの?」
「サターニャさん自身にとっての大悪魔を目指す方が賢明かと」
「それくらい、わかってるわよ」
「本当に、そうですか?」
「はぁ?」
ラフィエルが真剣な表情で私の眼を見据えた。
知識に裏打ちされた揺るぎのない自信を湛えた彼女の金色の瞳は、森の賢者たるフクロウを彷彿とさせる。
夜の森においてフクロウに敵う動物は皆無で、コウモリさえもその鋭い爪で捕らえてしまうのだという。
私は彼女にひとたび見つめられると、捕食者に背を見せまいとする小動物のごとく、
見返すことで精いっぱいになってしまうのだ。
あるいは、その満月を思わせる美しさに、単に見とれているだけなのかもしれないが……。
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