116: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/05/08(月) 01:17:58.54 ID:6an8YmUi0
私は体をビクッと震わせて、ばねが仕込まれていたみたいに頭を跳ね上げた。
「サ、サターニャ……大丈夫? ひどい汗よ」
「ヴィネット……」
私は目の前にあった自分の手を確認する。
前髪が額に貼り付いて気持ちが悪い。
汗ばんだ手は蛍光灯の光を反射して、ぬらぬらとてかっていた。
どくどくと音を立てる心臓を、深めの呼吸で落ち着ける。
宿題をしているうちに寝てしまったらしい。
ヴィネットが心配そうに私を見つめていた。
「ちょっと、変な夢を見ちゃって。無理な体勢で寝るもんじゃないわね」
「シャワーでも浴びていく?」
「結構よ。もう遅いし、そろそろ帰るわ」
「そう……。今日は早く寝るのよ」
「ええ、そうする。気遣い感謝するわ」
255Res/196.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20