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2017/05/07(日) 03:23:15.63 ID:YHCd0VXNo
〜〜〜〜〜〜食堂
東条(最初は最原くんの部屋を訪ねて謝罪しようとした…けど何て謝罪したらいいのかさっぱり分からなかった)
東条(メイドとしてこれまで培ってきた経験が、今や何の役にも立たないということを実感しただけ…)
カチャッ…
東条(この包丁でも使って[ピーーー]ば、最原くんは満足してくれるだろうか)
東条(でも、もし許してくれなかったら?死んでも最原くんに嫌われたままなの?)
東条(どうすればお詫びになるの…?分からない、分からない、分からない…)
東条(…そこまで考えて……私が空っぽの人間だということに気付いた)
東条(命令されなければ、自分のしたことの責任1つ取れないなんて……)
東条「…何が…滅私奉公よ……!」ヒュッ
ブシュッ!
最原「いっ!てて…」
東条「…え?最、原…くん…?」
最原「流石に刃の方を掴むとこうなるよな…いたた…」
東条(何で彼がここに?何で私を止め……いや、そんなことよりも)
東条「わ、私……また…」
最原「…また?東条さん、キミは以前にもこんな危ないことをしてたの!?」
東条「…そうじゃないわ。私は…また貴方を傷つけてしまったと……」
最原(…うーん……何だかさっきから僕、タイミングが良いのか悪いのか…)
最原「傷つくというか…ビックリしたよね。まさかキミが自殺を図ろうとするなんて…」
東条「………」
最原「…どうしてこんなことしたの、なんて聞く意味も無いか……」
東条「…私は…どうしたら貴方にした仕打ちが許されるかってことだけを考えて……」
最原「キミが死んで僕が喜ぶとでも思ったの?」
東条「そうね……ふふ、そうよね。結局これも自己満足、自分本位の無意味な行為…」
東条「だって私……さっきからずっと『許される』ことだけを考えてる…!そんなの関係無く、償うべきなのに……!」
東条「手首を切ろうとしたのもそう…!痛みを感じれば許された気になれるから…!」
最原「東条さん…」
東条「最原くん……お願い…私に…私に命令して頂戴……」
東条「私…私ね、『もうどうしたらいいか何もわからない』……」
最原「それは違うぞ!」break!
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