72:名無しNIPPER
2017/04/24(月) 12:45:09.01 ID:WOJJWRsc0
インペラーは二本の剣を持つアビスラッシャーを。
ギガゼール達は胸から突出している二門砲を構えるアビスハンマーに。
それぞれが生き残るために戦いを仕掛けていった。
「うおおおおおおおお!」
まず戦端を開いたのはインペラーだった。
二股に別れたガゼルの角を模した手甲を構え、猛然と斬りかかる。
「ふんっ!」
しかし、アンバランスで扱い辛いインペラーのスピンベントと比べて、
アビスラッシャーの得物はサメ歯状の二振りの大刀だった。
加えて尋常ならざる怪力によって軽々と振り回される二本の大刀は
あっという間にインペラーの体力を削っていく。
「くっ、あああ...」
仮面の下の顔を苦悶に歪めながらジリジリと圧され始める満。
荒削りで力任せの技巧も何もない純粋な暴力。
原始的ではあるが、それが怪物の強さと言える。
(奴の剣をどうにかして一本に減らさなきゃ...)
微かに読めてきた相手の行動パターンの裏を掻き、なんとか致命傷を
避けるインペラーの脳裏には今目の前に立つミラーモンスターの得物を
減らす算段を目まぐるしく考えていた。
なにしろ後ろにはもう一体が控えている。加えて胴体には銃門つき。
ドキュン!バキュン!と大口径の銃口が火を噴き、ガゼル達の
悲鳴が今も絶え間なく聞こえ続けている。
アドベントで呼び出したゼール達がいつまで格上のモンスターを
食い止めてくれるかは分からない。だが、もう限界も近いだろう。
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