400:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/23(火) 12:50:37.97 ID:JcVHvI7Q0
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香川英行とその仲間が神崎優衣がいるであろう花鶏へと向かっている頃、
当事者である優衣は自分の部屋に戻ってきた真司...否、ミラーワールドに
存在するもう一人の真司と相対していた。
「優衣、話がある」
「やっぱり、その呼び方...。あなた真一君ね?」
「ああ。隠すまでもない事だからな。そうだ、真一だ」
ベッドに腰掛けている優衣に平然とそう言い放った城戸真一は
弟である真二が花鶏に付くまでの間の僅かな時間に優衣と語らう事にした。
「神崎の阿呆は、まだお前に新しい命を与える事に固執しているのか?」
「うん。お兄ちゃんはずっとそればかりを考えてるの」
「なまじ頭がいいだけタチが悪いな。ま、俺もアイツの事は悪く言えないが」
自嘲を込めながらも、士郎が行っているライダーバトルをどこか皮肉
めいた表情で辛辣に突き放す真一の顔は邪悪な笑みを浮かべていた。
「なにせ、お前の好意を最大限利用しているのは俺の方だからな」
「約束を守れよ、優衣。なにせお前は...」
「俺を見殺しにして、真二を助けたばかりか」
「俺という存在をミラーモンスターにまで貶めた大罪人なんだからな」
そう言い残した真一は、現実世界の滞在限界時間を告げる身体から
立ち上る粒子を確認した後、優衣の部屋にある姿見の中へと姿を消し、
高らかに笑いながら、疾風のサバイブのカードをデッキへと入れたのだった。
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