330:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/30(日) 12:18:15.87 ID:DSAJ+Ylu0
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誰もいない教会の中で、一人の男がオルガンを弾いていた。
その隣には鈍い輝きを放つ白銀の鏡が鎮座していた。
万華鏡のようにあらゆる世界を映し出す虚ろなる境界を覗きながら、
神崎士郎は繰り返された世界の終わりが近づきつつある事を悟った。
「優衣。待っていろ...必ずお前に、新しい命を...」
一際勇壮な最後の一節の後、戦いの無意味さを思い知らせるような
虚しい余韻が誰もいない教会の中に響き渡る。
「さぁ、行け」
そして、コアミラーから新たな悪夢が姿を現す。
絞首台から突き落とされた断末魔に嗚咽を足したような産声を上げる
白い人型のモンスターが次々と生み出されていく。
シアゴースト。
ミラーワールドに終焉をもたらす存在にして、ミラーモンスターの中でも
最強の数の暴力と進化を司る悪魔達が遂に解き放たれてしまった。
「戦え。お前達の命は、全て優衣の為に存在する」
生み出され続ける白い悪魔を放置した神崎士郎は、自らの傍らに
置かれた幼き日の妹と自分が描かれた一枚の絵を大切に抱きかかえた。
戦いは加速する。ライダーが最後の一人になるまで....
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