124:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/24(月) 13:16:32.51 ID:WOJJWRsc0
神崎士郎に名を呼ばれたもう一人の城戸真司、かつて真司の記憶の中に
存在していた彼の血を分けた唯一の肉親、城戸真一は、真司によく似た
その顔に、鏡の向こうにいる弟への憎悪を滾らせたおぞましい笑みを浮かべ
教会から立ち去っていった。
「そうだ、戦え...戦え...」
真一の姿が消えるまで教会の外を眺めていた神崎士郎は、誰も居ない
教会の中心に鎮座したオルガンに指を置く。
誰も聞く者のいない教会の中に、新たな戦いの始まりを告げる
荘厳なレクイエムが今、奏でられ始めたのだった...
第一部 完
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