364:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:21:19.33 ID:IjapA/qL0
μ’sに生徒会で遅くなった帰り道。
体は疲れて頭も重い。
だけれども、不思議と気分は悪くない。
365:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:22:00.47 ID:IjapA/qL0
街灯が一定の間隔をあけて立ち、歩道のタイルを照らす。
時刻は八時を回ったところ。
人がまばらになる時間帯。
366:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:22:30.75 ID:IjapA/qL0
彼女と二人、寄り添うように歩く。腕が当たるが不快じゃない。
寄りかかったり、体重をかけられてふらついたり。
ボソボソと話せば可愛らしい笑い声が響く。
367:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:22:59.65 ID:IjapA/qL0
大きく一息。
彼女が鼻歌を歌いだす。
368:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:23:37.00 ID:IjapA/qL0
街灯の明かりをスポットライトに、昔の記憶を頼りに。
革靴だけれど踊りだす。やり方は体が覚えている。
手を伸ばし、足を張る。緩急入れて飛び上がる。
369:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:24:57.82 ID:IjapA/qL0
無心に回転、後方にいる観客に見せつける。
鼻歌は消えてしまったけれど、頭の中で曲が流れている。
たくさん練習した。腕を縮めて咲くように開く。
370:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:25:26.82 ID:IjapA/qL0
彼女に周りを踊りながら周回する。もう終盤。
曲が終わる。指先からつま先までポーズを固める。
力を抜いて彼女に抱きつく。
371:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:26:15.97 ID:IjapA/qL0
息を切らしながら彼女の匂いを嗅ぐ。
感情が高ぶってどうにかなってしまいそう。
ここまでいろんなことがあったわ。
372:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:26:42.55 ID:IjapA/qL0
無言で彼女の存在を感じる。
「帰ろっか。」
「そうね。」
373:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:27:35.15 ID:IjapA/qL0
虫の声もしない。静穏な帰り道。
「今日は私の家に泊まっていかない?」
「じゃあ、お邪魔しようかな。」
374:名無しNIPPER[sage]
2017/05/14(日) 22:28:09.15 ID:IjapA/qL0
終わり
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