211:名無しNIPPER[saga]
2017/04/26(水) 01:42:12.11 ID:uYLh2NXe0
『背中の文字』
212:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:42:50.21 ID:uYLh2NXe0
次の授業は小テストがある。
最後の詰め込み。ブツブツ唱える。
背中を指でなぞられる感触。
213:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:43:17.61 ID:uYLh2NXe0
「え」
すでに誰の仕業で何を書くのかもわかる。
こういうイタズラをされるのも悪くない。
214:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:43:45.90 ID:uYLh2NXe0
「り」
きっと私の背後で彼女が頬杖をつき、暇を持て余しているのだろう。
眠そうに目を開けて、徒然に指を走らす。
215:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:44:12.25 ID:uYLh2NXe0
「ち」
制服に引っかからないように優しいタッチで描かれる。
二人きりだったら変な気分になってたかもしれないわ。
216:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:44:37.68 ID:uYLh2NXe0
ブラのホックがつままれる。
引っ張っては離されて背中に当たる。
制服にシワがついたら恥ずかしいわね。
217:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:45:09.34 ID:uYLh2NXe0
「す」
ちょっとするとまた新たな文字が描かれる。
乙女心に予想する。
218:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:45:37.66 ID:uYLh2NXe0
「き」
画数が多いわね。
教科書を睨みながら表情は崩さない。
219:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:46:03.38 ID:uYLh2NXe0
「♡」
背中の文字も一種のラブレターと考えれば可愛いものね。
今度誰かにやろうかしら。
220:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:46:30.65 ID:uYLh2NXe0
突然、胸が鷲掴みにされる。
反射的に背筋が伸びる。
体をひねる。
221:名無しNIPPER[sage]
2017/04/26(水) 01:47:19.55 ID:uYLh2NXe0
終わり
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