208:名無しNIPPER[sage saga]
2017/10/21(土) 20:38:57.51 ID:ANVQ24Nk0
普段無駄なところでしか役に立たなかった青葉さんの写真が、今ではうちの家宝になっている。
漫画だったら目がぐるぐるしてそうな表情をした大井さんと、私が丁度目を瞑っている写真。
どう見たって失敗だけど、これがあの時の私と大井さんをよく表していると思い、これを大切にしている。
思えば、あれから先が一番の苦難だった。
私は病院の窓辺から見える高層マンションと木々のアンバラスな風景を見る。まぁなんて風情がない。潮風が恋しい。
私は首元にぶら下がるネックレスを手に取る。ここ最近大井さんに会えていない。これと写真だけが私の心支えだ。
こんこんと扉がなった。そして少し困り顔の看護師の方が入ってきて、面会にきた人がたくさんいると言った。その上がった数々の名前に心が踊る。
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