464: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/05/23(水) 01:57:12.74 ID:bGZheWimO
「……抵抗する気か…!」
「すみませんが、簡単に捕まる訳には行かないんでね。
こちらがあなた方の実態を何も知らないとでも?元帥は今どうされていますか?」
「…知らんな。そちらは別働隊に任せてある。
もっとも、今頃天国行きの列車だろうがな。
元帥の威光も戦中までだったな、戦後の今、軍の幹部はあっさり吐いてくれたぞ。“少々骨が折れた”がな。」
「…クソ共が…!」
4発発砲し、ジュンは私の手を引いて執務室を飛び出して行きました。
後を追う特捜部の手にも、やはり拳銃が。
通りすがりの子達の悲鳴や驚愕の声も、早鐘をつく心臓も、確かに実体のはずなのに。
まるで、何処か映画のワンシーンのように思えて。
あれだけ戦場にいたはずなのに、この瞬間の景色に死の匂いを感じられない。
そんな私を置いてけぼりにするように、また銃声。
今度は、特捜部がこちらを狙ったもので。
「乗れ!」
助手席に詰め込まれ、車は急加速で走り始めます。
その激しい揺れの中で、私の頭は何処かスローなものになっていました。
後ろからは黒い車が3台程。度々路面を掠める銃声さえ、現実味の無いものに感じる。
そんな中で、私はポツリと口を開きました。
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