301: ◆FlW2v5zETA[saga]
2018/01/04(木) 04:53:04.53 ID:cuHvI+uf0
「そうだね…今日でちょうど10年かぁ。これも因果ってやつかな。
防空棲姫……いや、ママを殺したのは2回目なんだ。最初はあの女が人間だった時だね。」
「どう言う事、なの…?」
「聞いた事あるでしょ?死体が沈んだ艦娘は深海棲艦になるって噂…上は隠してるけど、私は全部気付いてる。
艦娘に限らず、人型の奴らは海に沈んだ死体を基にしてるんだって。
私が艦娘になった理由はね、たまたまテレビであの女を見たからなの。
忘れもしないよ……だって、ママの頭を海に捨てたの私だもん。それがバケモノになって映ってたんだから…。」
堰を切ったように饒舌に語られた言葉も、今の私には理解が追いつきません。
11歳女児母親バラバラ殺人。
異臭に気付いた近隣住民の通報で発覚。
加害者は11歳になったばかりの被害者の娘。
娘は日常的に虐待を受けていた。
警官の突入時、娘は異父妹の腐乱死体を抱いていた。
浴室にはバラバラにされた母親の遺体が転がっていた。
殺害方法は包丁、直接的な死因は首からの失血死。
頭部は現在もなお見つかっていない。
箇条書きに頭を流れる、過去に調べた情報。
その当事者が、目の前の親友。
ガサとあの敵の間に何かがあるのは、昼の件で覚悟していました。
それでも現実になると、理解が追い付かない。
ガサはそんな私の様子を気にかける事なく、楽しそうに話を続けました。
「そうだね、あの時は……。」
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