青葉「けしの花びら、さえずるひばり。」
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22: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/04/13(木) 07:55:05.78 ID:oTabk5kGO

『-月-日。深海棲艦による、各海域に於いての初回襲撃に於ける戦闘記録。』

これは、一番軍の方達が亡くなった時の戦闘記録です。一つ一つを見ても、死者数の方が圧倒的に多い。
スクロールをする手は震えていて…それでも青葉は、その手を止める事が出来ませんでした。
そんな中で、とある記録が目に留まって。

『○○県沿岸、__鎮守府第一部隊。死者数・38名。生存者数・1名。』

他にも沢山の方が亡くなられていますし、生存者の方も沢山います。
これがそうだなんて確証は、どこにもなくて。
けれど……ああ、嫌な予感は、きっと当たってしまうのだと。その資料を見た時思いました。

彼の好きな曲が描く世界。今朝見た夢や、今日行った海岸。
それと、彼が焦がれた目で語った、天国と言う言葉。
それらが頭の中を次々と駆け巡って…何故か青葉の手は、涙で濡れていました。

司令官…あなたは、どこにいるんですか?
何でそんなに、いつも笑顔なんですか?
あなたは、何をその中に隠しているんですか?

もっと真実に近付きたい。
青葉がそれを暴いてしまえば、彼は笑顔なんて貼り付ける必要はなくなるって、楽になれるんじゃないかって…その時はただ、彼の事を思っては悲しくなっていました。
本当は苦しんでいて、いつか自殺でもしてしまうんじゃないかって。

でも…真実と言うのはいつも、大体は残酷で悪い方にドラマティックなのだと。
青葉は、この件でそれを学ぶ事になるのでした。



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