214: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/10/17(火) 13:32:08.50 ID:JWK7qaJQO
「少年犯罪史…この前もあったもんね。」
それは最近あった事件の影響か、過去の少年犯罪を振り返ったもので。
身勝手な凶行や、常軌を逸した物もありましたが…中には「仕方なかったのか?」と考えさせられるものもありました。
「この事件あったね…犯人の子、私の1コ上だったしよく覚えてるよ。」
10年ぐらい前でした。
当時11歳の女の子が、虐待を繰り返していた母親を殺した事件。
確かテンプレ通りなロクでもない母親で…生後間もない異父妹を衰弱死させて、それで母親を殺したって世間じゃ言われてた。
見つかった時、腐乱した妹の死体をあやしてたって….。
あれ?そう言えば殺された母親って…。
「母親、バラバラにされてたんだよな…因果応報と言ってしまえばそれまでだけど。
この子、今はどうしてるのやら…例え戦争でなくとも、この世は戦場なのかもな。」
彼がその言葉を口に出す事は、私にとっては一層重いものに聞こえました。
形は違えど、彼もまたそれを見てきた人。その言葉には実感が伺えます。
でもね、少なくとも今あなたは…。
「うわっぷ!?何すんだよ?」
「ふふー…まあまあ、せっかくふたりなんだし、しんみりしないの。」
じゃれつくように抱きしめてはみたけれど、本当はちょっと寂しくなったからです。
この時間だけは、そんな事は忘れて欲しいから。
いつでも見てるよ、どんな時だって。
ひとりぼっちになんて、私がさせない。
「ふふ…ねぇ…。」
耳元で甘く囁けば、それが合図。
行為の度に爪痕を付ける事が、私にとっての染め替える儀式でした。
自分から追い掛けて、見るのが私ですから。
私の目には、ずっとあなたが映っている。
そう、だからこの時は気付いていなかったんです。
自分が彼以外の誰かから見つめられている可能性は、ゼロじゃなかった事に。
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