八幡「ゲームが完成しそうだからすぐこい?」 ルナ「ルナのゲームだよ」
1- 20
8: ◆SqZQSXA.b2[sage saga]
2017/04/06(木) 03:24:27.24 ID:pGHW4BJO0
断っておくが、俺が陽乃さんの提案を呑んだのは、あくまで自分の為である。

自分は、再びあの世界へ行きたいと思ってきた。

それは最近まで押し込めてきた感情的な願いだ。

理性的に考えるなら、いみじくも自分で言ったように、行く必要はない。

行けば、助けなかった己を許すということに繋がるのだろう。

あの子たちの顔を思い出すと、胸が押しつぶされるように痛んでゲームを放り出してきた。

家では怠惰であるともっぱら評判だったのが、それとなく娯楽から離れていき勉学に励む優等生になった。

『自分も何かをしなければ、彼女らに顔向けができない』というこれまででは考えられないような、愚鈍な思考に陥るのだ。

雪ノ下はそれを聞くと、人間なら誰しもそう思うのだと、優しく言った。

考えてみれば、彼女はずっと姉の後を追っていたのだから、よく分かるのかもしれない。

現在、彼女はそれをやめたらしいが。

一方、由比ヶ浜は、私もそういう経験があるのだと、せつなそうに言った。

右手には、空欄が目立つテスト用紙がはためく。

親に悲しまれるのが、なによりも悲しいのだと漏らす彼女は、テスト明けにもっとも勉強するらしい。

もはや、テストが馬の尻をたたく鞭になっている。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
58Res/55.45 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice