八幡「ゲームが完成しそうだからすぐこい?」 ルナ「ルナのゲームだよ」
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29:名無しNIPPER[saga]
2017/05/03(水) 01:04:22.49 ID:CuoJ6OZ/0
その姿をみると、自分の命を絶った奴とは思えなかった。

八幡「い、いや。だっこはまずいだろう」

天剣の乙女「なぜだ。私はこれでも大の男一人は担ぎ上げられるぞ」

八幡「理由はそっちじゃない。あんたの両手が塞がるから、危険なんだ。

せめて、背負ってくれ」

男としての威厳を保つためにも、それがぎりぎりのラインだった。

一方で、彼女は頭をカクカクと縦に振った。

天剣の乙女「それなら、仕方あるまい。そ、そら、おんぶしてやる」

彼女はそう言って、俺に背中をむけて、さっとしゃがみこんだ。

その割には、羞恥心で顔を背けているのだから、あるじである自分が変態だと思えてくる次第である。

八幡「おんぶは、さらにまずい説があるな」

天剣の乙女「先ほども言ったが、口論している余裕はない。

それに、あるじと私は契約したはずだ。タスケル方法は、私が決めると」

八幡「そう、だな。悪かった」

俺は彼女からの了承をとり、彼女の首もとを中心に腕を一周させて、しっかりと固定させた。

その間、体と体が密着してしまうなどというトラブル展開には当然ならず。代わりに鋼鉄の鎧の、尖った部分に当たって、痛いだけである。

それを和らげようと彼女の背中の上で体勢を変えると、彼女が小さく悲鳴を漏らした。

やがて

天剣の乙女「いいか、あるじよ…これは、早く、森から出るためだ。だから妙な真似は、もう、するな」と、凄むような声音で釘を刺されてしまった。

自分が彼女を信頼する必要はないが、彼女からの信頼を失えば、切り札を一枚失うことになる。

それだけは、避けたかった。


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