永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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657:名無しNIPPER[saga]
2018/12/24(月) 03:20:10.53 ID:A1WvWOlK0


薬売り「結論から言うと…………姫君は最初から、貴方の事など”とっくにお見通し”だったんですよ」

薬売り「不思議ですか? いやぁ、何も不思議な事などございやせん……姫が姫たる由縁を紐解くだけで……」


【シボリ】


薬売り「その由縁は、姫君がまだ『かぐや姫』と呼ばれた時代にまで紐解けば…………」

薬売り「かぐや姫が、まだ――――”五人の貴公子と出会う前”にまで遡れば」



(世界の男 あてなるも卑しきも

  いかで このかぐや姫を得てしかな 見てしかなと 

   音に聞きめでて惑ふ)
 


薬売り「かぐや姫は……幼少より、常に”人目に晒されながら”育ったそうです」

薬売り「それは姫の美貌を聞きつけた男共が……昼夜も問わず、こぞって【覗き見】していたからだとか……」



(そのあたりの垣にも 家の門にも 居る人だにたはやすく見るまじきものを 

  夜は安き寝も寝ず 闇の夜に出でても 穴をくじり 垣間見 惑ひ合へり)


 
薬売り「してその男共は、貴も賤も、老も若も関係なく、全てが等しく混ざり合っていた……と、これは誰もが一度は耳にする話でしょう」

薬売り「しかしここで一つの疑問が生じる――――”何故それがわかったのか”」




(さる時よりなむ 『よばひ』とは言ひける)




薬売り「答えは実に簡単だ……かぐや姫もまた、見ていたのですよ」

薬売り「自分に向けられた、連なる目線の一つ一つを、全て――――”今の貴方と同じように”」



【アテツケ】




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