永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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576:名無しNIPPER[saga]
2017/12/26(火) 21:39:25.48 ID:nrMdkQ4a0



薬売り「よいのですかな――――このままあっしの頭を齧れば、永遠に”永遠から回帰する術”は無くなりますが」



「何…………だとォォォォオ”…………?」



【提言】



薬売り「侮るなかれ。如何に藪とて薬師の端くれ」

薬売り「罹りし病如何なる大病とて――――少なくとも、”診る”事はできる」


 これはこれはまた酔狂な事を。
 この期に及んで何を宣うかと思いきや、言うに事欠いて「診てやる」だと?
 風邪や頭痛とはわけが違うのだぞ……
 仮に全ての薬師をこの場に集めたとて、誰が「永遠」なんぞを治せると言うのか。 
 


「言”え”ッ! あだじは一体ドゥ”すレ”バ…………言” え” ッ !」



 そりゃあ、当人は藁にも縋りたい面持ちであろうがな。
 しかし努々忘れてはならぬ――――”相手はあの薬売り”。
 薬師として見た場合の薬売りは、もはや藪どころの話ではない。
 関わる者皆すべからく不幸に見舞わす、まさに厄災が服を着て歩いているような存在なのに。


薬売り「服用者に永遠を齎すなどと言う、実に摩訶不思議極まる薬……」


薬売り「なれども――――永遠が薬の形を成す限り、永遠もまた”薬の理”から逃れられぬが道理」


 そして薬売りは解く。
 薬の成り立ちから服用の仕方、種類、成分、その他薬に纏わる諸々、等々、色々……。

 ……ぇえいこの藪め! やはり教える気などないではないか!
 学術語だらけで全くわけがわからぬ……と、素面の身共ですらこの様だ。
 とあらば無論――――”壊れ行く兎”に、伝わる事などあるはずがない道理なわけで。





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