永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/23(土) 00:41:06.59 ID:HSad9Dqq0
てゐ「え――――え? え?? え???」
この瞬間、またしても別の色が現れた。
まさに「青冷める」とはよく言った物で、物の例えであるが、その言い回しは実に言い得て妙である。
その証拠に、まるで顔料を塗りたくられたが如く……
本当に妖兎の顔が、みるみる内に蒼く染まっていくではないか。
てゐ(なんで――――似てたから? 流したせい? こんな単純な字を?)
漆黒の如き闇夜の中を、人々が認知する事は叶わず。
しかしそこには、確かに何かがいる。
人々はいつしか、その闇夜に蠢く何かを、妖と名付けた――――
夜に生きる生き物とを、分ける意味合いで。
てゐ「な…………んでぇ…………? どぉしてぇ…………?」
【答】
薬売り「だから、最初に申し上げたんですよ――――”何故明かりをつけないのか”と」
薬売り「如何に夜分深き最中とて、ほんの少しの明かりさえあれば…………」
薬売り「貴方なら…………”見えたはずだったのに”」
草木も眠る丑三つ時
家々から明かりが消え、人々は寝静まり、安らかな吐息に包まれる時間。
それらを生むが、すなわち、闇――――
夜と名付けられた闇は、一時の休息を齎すと同時に、とある目覚めを呼び覚ますのだ。
てゐ「暗…………かった…………から…………?」
しかし仮に闇夜に目覚めたとて、真なる闇の前には何も見えぬ道理。
「見」は光無くしては叶わぬ。
それは、如何に光感ずる眼を持とうとも――――輝きなくしては、そこはただの暗黒にすぎぬのだ。
薬売り「だって…………ねえ? ほら、言うじゃないですか…………」
薬売り「兎は――――”耳がいい代わりに目が悪い”んだから」
すなわち――――”光届かぬ場所こそ真なる闇”。
そんな場所など……いつだって、人々の心の内にしか、なかったのだから。
【無明】
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