永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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549:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 00:59:49.74 ID:quhZaAAU0


薬売り「その巫女と……”共闘する”と言う道は、なかったのですかな?」

てゐ「……無理ね。確かに、そうなれたら理想的だったけど」

てゐ「けどやっぱり無理。何度考えても……やっぱり、”敵対する未来しか見えない”」


 それが何故かと問われれば、やはり話は元に戻る――――”スキマの存在である”。
 スキマの月に対する異様な執着心が、必ずや和平の境を隔てるであらんと言う確信。
 そんなスキマと巫女が、懇意な関係であると言う現実。
 さらに言わば、巫女は巫女で、この幻想郷のあらゆる所に顔が利くと言う有様――――この永遠亭を除く全てである。


【囲】


 そんな様を、妖兎はこう言い現した。
 「――――スキマある限り、永遠亭に同志なし」。
 如何に幻想郷広しと言えど、永遠亭は徹頭徹尾”孤立無援”であると、妖兎はすでに結論を出し終えていたのだ。


薬売り「お得意の……「確率論」ですか?」

てゐ「と言うより、「暗黙の了解」。幻想郷の存在そのものが一番の異変だなんて、口が裂けても言えないんだから」


 スキマからすれば、此度の騒動は”月への意趣返し”のまたとない機会とならん事は明白である。
 ならば「現存する全てを用いて此れに当たる」は至極道理。
 であるならば、スキマが巫女に協力を仰ぎ、むろん巫女に断る理由もなく、巫女がまた誰かに協力を仰ぎ……
 結果、永遠亭が増々孤立していく様は想像に難くない。


薬売り「つまり……”月人が来ない限りは誰も干渉してこない”?」

てゐ「願わくは……ずっとそうであって欲しかったけどね」


 そして、月と言う「共通の異変」を与えられた二人の隙間に――――果たして”そこへ住まう者への趣など存在するのか”。
 こちらもまた、語るまでもない事よの。





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