永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/12/17(日) 21:23:00.73 ID:gi94QXUf0
薬売り「しかし……これほどまでに稀が重なるなど……!」
兎「はぁ――――いいかい、薬売りさん」
”全ての可能性は、観測されることで初めて結果として現れる”。
と言う事は、どこで何が起ころうと、誰にも認識されなければ、何も起こってないのと一緒なんだ。
それはこの光景だって一緒。
そこがどれだけ素晴らしい世界だろうと、誰も知らない場所は、何もない荒野と同じなんだよ。
【講義】
薬売り「いまいち……何をおっしゃっているのかわかりかねます……」
兎「じゃあ例えば……仮に誰かが、今の地震の原因を突き詰めようとしたとしよう」
するとその誰かは、結論を求めて走り出すだろう。
まぁ途中で諦めるとかあるけど、そこはないと仮定してだね。
地震ならなんだろ……「地盤のひずみ」とか「海底の地割れ」とか、そんな感じかな。
とかくそうして、いつか納得に足る【結論】に辿り着く。
薬売り「それが人の歩んだ歴史だ……そうやって人は、今日まで発展を遂げてきた」
兎「じゃあ逆に聞きますけど。そうやって長年かけて発展してきたはずなのに――――”本質は一向に変わらない”のは何故だい?」
知識を重ねて、知恵に昇華し、現実を染め上げ、時が濃厚にしていく。
にも関わらず、器は何も変わらない。
絵と一緒だよ。紙をどれだけ色鮮やかに描こうが――――”描いてる当人は何も変わっちゃいない”。
変わってないんだよ。何も。
変わったのはあくまで周り。
人の数だけ染められた現の色々。
それを光が照らすから…………”鮮やかに見えるだけ”。
兎「どこにいようが、何をしようが――――”どこから来ようが”」
【不変式】
赤色・橙色・黄色・緑色・水色・青色・紫色。
命の数だけ色があり、現実を染めていく。
そして数の分だけ、数多の色々は混ざりあう……したらどうなるだろう。
兎「あら不思議。全部まとめて消えてしまったじゃないか」
薬売り「……」
一度描いた絵を、寸分違わず描き映す事は不可能だ。
例え傍目にはどれだけソックリできてようが、色合いとか、線の加減とか、その他諸々……。
必ずどこかで、違いが出るから。
兎「描く対象が――――”自分自身だったとしても”」
https://i.imgur.com/Aop8iLL.jpg
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