永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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514:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 01:05:34.16 ID:wRncuJPX0


――――昔々、因幡の国のとある島に、一匹のうさぎがいました。
 うさぎはかねがね因幡の国へと渡りたいと思っていましたが、海を渡る方法を知りませんでした。
 そこでうさぎは思いつきました。「海の中の和邇共を騙して並ばせれば渡れるじゃないか」。
 ずる賢いうさぎは口先八調で和邇を説き伏せ、和邇はうさぎの思惑どおり、まんまと一列に並ばさせられました。



薬売り(イナバの白兎……)



――――昔々、とある所に、八十の兄弟と一人の末弟がいました。 
 八十の兄弟と一人の末弟は、ある日、因幡の国にヤガミヒメと言う大層美しい姫がいると聞きつけました。
 八十の兄弟と一人の末弟は、その姫様を嫁に貰うべく、因幡の国へと旅立ちました。
 しかし末弟だけは、みるみる内に他の兄弟から引き離されて、かろうじてついていくのがやっとでした。
 理由は簡単でした。末弟は、ただ、荷物持ちとして無理やり連れてこられただけだったのですから。



薬売り(オオナムヂの国造り……)



――――昔々、出雲の国にクシナダヒメと言う大層美しい姫がいました。
 姫は誰もが羨む美貌を持ちながら、にも拘らず、毎晩涙で袖を濡らしておりました。
 その涙には、とある理由がありました。
 その地に棲み付くヤマタノオロチと呼ばれる怪物が、あろうことか、姫を食らうと宣告してきたのです。



薬売り(スサノオのオロチ討ち……)



――――昔々、高天原と呼ばれる、神の住まう土地がありました。
 神は高天原より地上を眺め、時には使者を送り、時には自らの神力を使いながら、着々と国を作り上げていきました。
 そうして国作りがある程度進んだ頃、神は頃合いを見て、行宮の儀を取り行う決定を下しました。



薬売り(アマテラスの天岩戸…………)



 神は降臨の地を入念に選んだ後、因幡国内の”八上”という地に降りる事に決めました。
 神にとっては初めての地上でした。故に神は、少し不安を感じていました。
 高天原から見る地上は平穏なれど、実際に降りれば、一体そこにはどんな光景が広がっているか……
 天から眺めるだけでは、まるで想像できなかったのです。



薬売り(…………ではない?)



【止】



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