永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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506:名無しNIPPER[saga]
2017/12/13(水) 23:26:11.88 ID:M+tBv7c20


てゐ「で……なんでまた、そんな多すぎる兄妹の居所を巡ってるのさ」

男「かつて……父上は国造りの祖として励み、そして大地を開拓していったのは周知と思います」


 長い時をかけ、国の礎を作り、そしてその全てを後継ぎに託した後、自身は隠居の身となりました。
 所謂「国譲り」って奴ですね。
 そんな苦労の甲斐あって……巨大な島に過ぎなかったこの大地は、名実ともに一つの国となりました。
 今我々がいる、この地も含めてね。


男「一見すると万事無問題のように思えますがね……ところが近年になって、とある問題が浮上しまして」

てゐ「あによ。なにがあったってーのよ」

男「”我々”ですよ――――貴方のおっしゃる通り、多すぎる兄妹が”再び国を分かち始めた”」


https://i.imgur.com/2YqWAoZ.jpg


 父上は何も、考えなしに子をこさえたわけではありません。
 国を興すにはあまりに広すぎる大地が、必然的に子孫の繁栄を促したのです。
 そうして各地に点在していった、のべ181名の子ら……。
 彼らは父上の思惑通り、各地の長として、その地を興していきました。


男「しかし181名もいれば、当然中には異を唱える者もいます」


 彼らは各地の守り神を自称し、次第に治める地の利権を主張し始めました。
 今までもそう唱える者は何人かいましたが、父上の力で何とか抑え込んでいました。
 しかし時が流れ、段々とその威光も薄れていき……兄妹同士の全面衝突は、もはや避けられない事態となったのです。
 

男「神が荒れれば大地が荒れる。大地が荒れれば人が荒れる。人が荒れれば命が荒れる」

男「結果、国が荒れる――――荒れた国は千切れ、別れ、またしても小さな島に戻る」

男「そして家族は……”憎むべき仇”となってしまう」

てゐ「――――はっはーんなるほど、わかったわ! あんたがここに来た理由!」



 だから、別れつつある神々の仲を取り持て――――そう言いに来たんだと、思ってた。





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