永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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312:名無しNIPPER[saga]
2017/05/21(日) 23:06:57.67 ID:eRuspO3go



レイセン(嗚呼…………)



【塵】



レイセン(消えていく……あたしが……あたしの存在そのものが……)



【理知】



薬売り「貴方を知る者は……何も、貴方自身だけとは限りません」

薬売り「貴方と同じ過去を過ごした他人もまた……貴方を知る者の一人であるのです」



【反転】



レイセン(じゃあ……あたしも……他人なの……?)


薬売り「あなたは一体誰なのか――――そんな事は、最初から分かり切った事だったのですよ」



 してそれらの舞い散る札を、薬売りは気にも留めぬままに、懐からまた私物を一つ取り出した。
 それは、モノノ怪を斬る退魔の剣にあらず。
 掌に収まる程度の、おなごが身なりを整える際に使われる物――――
 一枚の、手鏡である。





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