永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/05/21(日) 20:51:16.58 ID:eRuspO3go
薬売り「この符は……竹取物語における五つの難題を模した物」
薬売り「して五つの難題とは、かぐや姫が求婚を断る為に用いた方便」
薬売り「故に”難題”。これらの品々は、どこを探そうと、どこにもありはしない」
そう、かぐや姫が課した難題は、最初からこの世に存在せぬ物。
存在せぬが故に提示できるはずもなく、よって大手を振って求婚を断れると言う、なんともまぁ〜意地の悪い難題じゃ。
さりとて「はいそうですか」と引き下がれぬのが貴公子の辛い所。
果たせぬとわかりつつ、あの手この手で何とか難題に答えんと奮闘していた小話は、まぁ皆も知る所じゃろう。
薬売り「しかしどうでしょう……果たせぬが故の【難題】。にも拘らずその頭文字には、確かに【神宝】の文字があるではありませんか」
薬売り「あるはずがないのに、あたかもそこにあるように置かれる【神宝】の頭文字」
薬売り「これは一体……何を意味するのでしょう」
【難題】が果たせぬ「幻」を意味するならば、【神宝】は存在そのものを指す「現」。
言い換えれば「在る・無し」と置き換える事が出来よう。
姫君の符は、その名の通り「五つの難題」を模した者である。
その中に「在る」を意味する頭文字が混ざる、その所以は――――
薬売り「言い換えるならば、【難題】と【神宝】の頭文字こそが、姫が示した”答え”」
薬売り「ほら、よくご覧なさい……三つの【難題】と二つの【神宝】」
薬売り「この中に、確かに……”貴方を指す”言葉が、あるじゃありませんか」
ふふ……ッと失礼。いやはや、関心しておったのだよ。
「嫁ぎたくない」ただそれだけの為に咄嗟に出た方便にしては、よくできた御題目じゃと思うての。
かの書を読んだ際は「なんだこの性悪女は」とタカをくくっていたが、しかし改めて見てみれば、こう……
確かにこの難題ならば、相手の身分に関係なく、まんまと求婚を断り抜けようものぞ。
薬売り「目を背けてはなりません。貴方を知る者が、貴方を一体どう思っているのか」
薬売り「それこそが貴方の望みを果たす唯一の術……隔てし境を打ち破る、唯一の答え」
この姫君、やるのぅ。どうして中々、存外に賢しき姫君じゃ。
これほどに頭の回る姫ならば、うむ。なるほどの。
咄嗟の間際であろうとも、このような示唆も十分できようものぞ。
薬売り「その全てが……ここにある……!」
確かにこの符には、しかと記されておるわ――――”兎はモノノ怪ではない”とな。
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