永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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206:名無しNIPPER[saga]
2017/05/05(金) 11:20:26.69 ID:/9MplgHao


(いつだって、動かないのは一匹だけだった。いつだって、堕落してるのは一羽だけだった)

(今もそう……哀れなのは、ただの一人だけ)


うどんげ「やめ…………ろ…………」



【鈴仙・優曇華院・イナバ】 



(もう見えないとは言わさない……この赤い眼に塗れた体が、視界に入らないとは言わせない)



【鈴仙・優曇華院】 



薬売り「さあ……現れますよ……貴方の形が」



 その形は――――兎に酷似していた。
 兎の輪郭そのままに、皮だけが赤い目の、まごう事なき目前の兎の形であったのだ。



(だって……あたしは常に、あんたと一緒だもの)


(これから先も……”永遠に”、ね)



【鈴仙】 


 しかし形こそ同じなれど、その色合いは黒で埋め尽くされておった。
 赤をも霞める深き黒。
 してその所以は、実に単純な話である。
 ”月明かりに背を向けておる”。それが故の、黒であった。




(レイセン――――それはあたし”達”を指す名前)




 自分と同じ形をした黒い何か。
 人はそれを――――”影”と呼ぶのだ。




【レイセン】


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