永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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198:名無しNIPPER[saga]
2017/05/04(木) 21:44:57.24 ID:jSwuJJZ7o

薬売り「ではあの月は……今もあっしらのやり取りを、あそこから見ているんですかね」

うどんげ「いや……ここは多分特別。よくわかんないけど、お師匠様がその辺上手い事ごまかしてるみたい」

薬売り「おやまぁ、ならば安心だ……」

うどんげ「でもそれも”絶対じゃない”。何がキッカケで見つかってしまうか、誰にもわかったもんじゃない」

薬売り「しかも当の永琳はもういない……」

うどんげ「そうよ……わかる? 永遠亭だなんて言ってるけどね」

うどんげ「永遠亭の永遠は、吹けば飛ぶような、か細い永遠なのよ」


 永遠……それは終わりのなき様。
 変化を迎えず、未来永劫其の儘である事の意。
 しかし変化なき物など存在せぬ。
 人も、世も、夜空に輝く月でさえも。
 絶えず変化を繰り返し、そしていつしか終わりを迎える。
 誰が産んだかその言葉……いと儚きかな。
 「永遠」の言葉こそが、永遠に存在せぬ事の証明であるとは。


うどんげ「だからまぁ……匿ってるってのはちょっと言い過ぎたわ」

うどんげ「けど、”都合がいい”のは事実」

うどんげ「今のあたし達にとっては、モノノ怪の腹の中程、安全な場所はないんだから」


 そしてモノノ怪による神隠しを免れた唯一の月の者である自分が、此れを機に、遠く果てまで逃げおおせたなら……
 ”少なくとも、永遠亭が見つかる事はないであろう”。

 ――――と、言うのが玉兎の真意である。
 全く……兎ながら天晴な忠義心であるな。
 江戸の武士共に言い聞かせてやれば、こぞって感涙の涙を流すであろうて。




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