永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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147:名無しNIPPER[saga]
2017/04/05(水) 01:35:57.72 ID:SebYWoIpo

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紫「産んで、育てて、与えて、見守って――――そんな日々は、この先も延々と続く」

紫「幻想郷はまだまだ産まれたばかり。一人で歩けるようになるまで、ママが傍にいないと…………ね」

薬売り「幻想郷は……貴方にとって”赤子”ですか」

紫「にしてもそろそろ、あんよくらいはしてもらわないと、ねえ?」


キーン


紫「人と人ならざる者の境が曖昧な世界……当然そこには、あらゆる異変が起こる」

紫「こないだだって大変だったのよ? 湖が紅い霧で覆われちゃったり、春が来なくなっちゃったりとかさぁ」

薬売り「おやまぁ……それはそれは」

紫「今回だってそう。ま〜た誰かが何か異変を起こしたのかと見に来たら……」

紫「来て見てびっくり。そこには”呼んだ覚えのない物”がいたじゃないの」

薬売り「それは……どちらを指す言葉なんですかね」


コーン


紫「排除は容易かったけど、後学の為に見守る事にしたの」

紫「ウチん所のグータラ巫女ちゃんにも、その姿勢を少しは見習ってもらいたくてねぇ」

薬売り「見本になる程、立派な人間じゃありやせんがね」

紫「いやいやとんでもないわ。形と真と理……だっけ?」

紫「あなたが退魔の剣を抜く為に求めるその姿勢。それって、異変の解決屋の素養と同じなのよ」

薬売り「ほぉ……奇遇ですな」


カーン


紫「異変の解決には、事の首謀者と、異変の目的と、起こした理由。この三つを見抜く眼力が必要なの」

紫「そうやって今まで異変を無事解決してきた……んだけど」

紫「何年か前に受け継いだ後継ぎが、どーもこう、伝統に縛られないタイプと言うかなんというか……」

薬売り「縛られない……ですか」


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紫「歴代でも才能はピカイチなんだけどね……そのせいなのかしらねぇ。力押しで無理やり解決する事のほうが多くって……」

紫「弾幕でガンガン押しまくって、力づくでふん縛ってやめさせるのよ」

薬売り「確かに、それでは真と理は見えませぬ」

紫「”解決してるから問題ないでしょ”って言われたらうまく言い返せないんだけど……」

紫「それってなんか……ねえ?」

薬売り「こっちとしては……むしろそっちの姿勢の方が見習いたいくらいなんですがね」


コーン




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