永琳「あなただれ?」薬売り「ただの……薬売りですよ」
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128:名無しNIPPER[saga]
2017/04/02(日) 00:50:56.40 ID:mE9UJqmQo

てゐ「恨み……恨み……うーん、ある意味でそうとも言えるけども」

薬売り「藤原妹紅に恨みなどなかった、と?」

てゐ「いや、そういうわけでもないんだけど……なんというかな〜、ニュアンスの違いって奴?」

てゐ「そういう”恨めしや〜”的な事じゃなくてさ。”てめー今日こそやっちまうかんなコノヤロー!”みたいな?」

薬売り「ふむ……喧嘩するほどなんとやら、な感じですかな」

 
 妖兎曰く、藤原妹紅はそもそも”永遠亭を敵視などしていない”と言うのが結論のようだ。
 してその経緯はこう。
 妹紅が姫君にかけるそれは、「復讐」ではなく「招来」。
 退屈しのぎ同然にふらりと現れては、姫君に挑み、ひとしきり満足すれば帰って行くと言う……
 不死者であり、強大な炎を扱うまでは事実であるものの、しかしそこから先はまぁ〜別物もいい所である。
 恨みつらみはどこへやら。これではまるで、御隠居の囲碁遊び同然ではないか。


てゐ「姫様も部屋に籠りっぱなしじゃ体に障るでしょ。いい運動になってんじゃないの」

薬売り「不死者なのに健康を気遣うとはこれいかに……」


 こうなれば「誰も敵わない」と言った玉兎の言葉の意も、大きく変わってくると言う物。
 敵わないはずだ。敵う敵わぬ以前に、そもそも、姫君以外が妹紅に挑む必要がないのだから。


てゐ「だってアイツ死なないじゃん。姫様と同じ不死身だし」
 
薬売り「その不死身も、望まぬ不死身だったと伺いましたが」

てゐ「ハッ! そりゃそーでしょーよ! だって――――」

てゐ「なんか貴重な供物っぽいからパクって食べたら、それが蓬莱の薬だったってだけなんだから!」

薬売り「なんと……」


 聞けば聞くほど妹紅の印象が変わっていく……
 うぅむ、古事記に出(いず)る火の神の如き存在を想像しておったのだが……
 はぁ〜……つまらぬ。まっことつまらぬ
 いけすかぬすかした薬売りの顔を、恐怖の表情に歪めてくれる逸材だと思うておったのにのぅ。
 これでは……表情は表情でも、ただのあきれ顔になってしまうではないか。



【相違】



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