192:名無しNIPPER[sage]
2017/03/21(火) 16:31:14.16 ID:1uJZgcEUO
急いでレールにトロッコを乗せると、我々は飛び乗りました。
「全速力で逃げましょう!!」
「はいよっ!」
「うん!」
お二人の全力のおかげか、トロッコはどんどん速度を増していきます。しかしセルリアンとの距離は開きません。それどころか縮まっています。
「もっとスピード出ませんか!」
「これが限界!」
このままじゃジリ貧です。見たところ、ジャガーさんもカワウソさんも体力的な限界が近づいているように見えます。
どうにか、どうにかこの危機を脱する方法を考えなければ……。妖精さんさえいればどうにでもなるのに……。
わたしはふと前方を見ました。線路はまっすぐ伸びており、奥の方でぷっつり途切れていました。
「え?」
よく目を凝らすと、そこは谷でした。どうやらそこにかかっていたらしい橋が落ちているようなのでした。
今度こそ血の気が下りました。このままでは谷底へ真っ逆さまなのは確定です。
ばっと後ろ振り向くと、セルリアンの触手がもうすぐそこまで迫ってきています。前門の谷、後門のセルリアン。
347Res/218.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20