177: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/10/10(火) 19:07:50.53 ID:1qgbEtXiO
P「……なぁ、ちひろ。本当に色々ありがとな」
ちひろ「困った時はお互い様……と言うことに今はしておきましょう」
P「今は?」
ちひろ「今言って、熱のせいにされたらたまったものじゃありませんから」
P「……熱のせい、な……あ、風邪薬も一応買ってきたから飲んどけよ」
ちひろ「ですから……これからの私の発言は、全部熱のせいです」
P「そう言えば下がってきたんじゃなかったっけ?」
ちひろ「雰囲気って言葉知ってます?」
P「ごめん」
ちひろ「始めは、まぁ本当に見ていられなかったから、って思いが強かったです」
P「多分そうとう上の空だったんだろうな、俺」
ちひろ「貸しを作っておこうなんて思っていませんでしたよ?」
P「なんで今言ったのそれ」
ちひろ「でも、ずっと一人暮らししてたからかもしれませんけど……誰かと部屋で食卓を囲んだり、一緒に料理を作ったり、朝送ってもらったり、夜出迎えて貰ったり……そんな事が嬉しくて」
P「うん、俺もだ」
ちひろ「ふと思ったんです。このままなぁなぁにして、ずっと一緒に過ごす時間が続けば良いのに、と……」
P「うん、俺もだ」
ちひろ「でも、ここは貴方の家ではありませんから。今でもたまに、心の何処かで寂しいと感じた事もあるはずです」
P「……」
ちひろ「そんな貴方に自分は何も言わず、ただ居心地が良いだけの暮らしをする私が許せなくて……なのに、貴方がアパートを探しに行くと行った日、とても悲しくて……」
P「……」
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