メイド「私の嫌いな貴方様」
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15: ◆TEm9zd/GaE[saga sage]
2017/02/27(月) 20:15:15.45 ID:Q61ryPN30

少女「はやく起きてください……もうとっくに日が暮れましたよ……吸血鬼さま……」


女吸血鬼「ん? くぁあ〜。……そうかい」

女吸血鬼「君、つかぬことをきくが……人間は起きている間何をしている?」


少女「あっ! ついに人間の生活に興味を持ちはじめたんですね!」

少女「いいですよ! 不肖この少女、吸血鬼さまの気になること、頭から尻尾揺りかごから冥府まで、なんでも教えますよ!」キラリーン


女吸血鬼「…………」

女吸血鬼「で? 私の質問の答えは、どうしたんだね?」


少女「ああっはいっ!」

少女「ええっとですね……男は村の外にいって狩りを、女は家で洗濯裁縫、子供は畑や田んぼの手入れですね」


女吸血鬼「つまり生産的に過ごしていると?」


少女「そうですね。生きてくために必要ですから」


女吸血鬼「ふむ……。では私はなんだ? 言ってみろ。人間か、私は?」


少女「は? 嫌ですね、吸血鬼でも痴呆ってあるんですか?」


女吸血鬼「……」ピクッ

女吸血鬼「……そうだな……私は吸血鬼だ」


女吸血鬼「……そう、私は吸血鬼である」


少女「……そうですね。爪先から頭の先まで純吸血鬼ですね」


女吸血鬼「そうだそうだ。いいか君、この私が自身の種族について忘れると言うことは一切ない!」


少女「……名前は?」


女吸血鬼「は?」


少女「自分の名前です……言えるでしょ? ……言えますよね?」


女吸血鬼「………………」

女吸血鬼「……ァ、――ノ……二世だ!」モゴモゴ


少女「はい? そんな噛みきれないものを食べているんじゃなんですから言葉をモゴモゴさせないでください。……ひょっとして……入れ歯が必要ですか?」


女吸血鬼「…………」ブチッ


女吸血鬼「なんたら、なんたらーノ二世だ! ……ふんっ」


少女「なんたらって……覚えてないじゃないですか……!」


女吸血鬼「ええい! そんなことはどうでもいいのだ」



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