【安価】世莉架「安価でタクを楽しませちゃうよ」【CHAOS;CHILD】
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317:名無しNIPPER[saga]
2017/04/15(土) 00:02:33.50 ID:IURmo9U90
拓留「来栖乃々は何者かによって撲殺されている」

拓留「天涯孤独だった来栖乃々にとって、戸籍ある子どもとして国から目をつけられないように通わされていた学校で見かけた南沢泉理という子は、みていてどこか放っておけない存在だったんだと思う」

拓留「さっき、二人は仲が良かったと言ったけど、それについては僕は信じている」

拓留「南沢泉理の側からすれば、来栖乃々は自分に優しくて、見た目もよくて、輝いている存在に映ったにちがいない」

拓留「でも来栖乃々は南沢泉理が地下の実験の被害者であることを知りはしない」

拓留「地下では、二人の間には隔たりがあるから」

拓留「だから二人が通じるのは、外の世界だけ」

拓留「しかし、もし南沢泉理が少しひねくれていて、こう考えたらどうなるのかと僕は思ったんだ」

拓留「――実は来栖乃々は自分を憐れんでいる、心の中では蔑んでいるのではないか、と」

乃々「っ」

拓留「南沢泉理は君が言ったとおり、明るい子ではなかった。そして、そのような子どもはひねくれた思考をもつようになるといっても過言ではない」

拓留(僕もその一員だけど、な)

拓留「子どもなりにいろいろ考えたんじゃないか? でもついには憎くて憎くて仕方がなくなってもしょうがないかもしれないよな」

拓留「それが、ましてや来栖乃々が同じ地下の実験の被験者だと知れた日には」

拓留「いつも自分より明るくて、可愛くて、実験もたいしたことはされていないのに、その陰で自分はいつも辛い思いをしている」

拓留「そう考えたら苦しくてたまらないかもしれないな」

乃々「……なにが、いいたいのよ……」

拓留「……」

拓留「来栖乃々を殺したのは南沢泉理だ」

乃々「……」

拓留「否定は、しないんだな」

乃々「……しても、仕方がないもの」

拓留「それじゃあ肯定と受け取る」

拓留「南沢泉理は来栖乃々を殺害した後、地下を脱出した」

拓留(もしかしたら、殺人のショックでギガロマニアックスとして覚醒したのかもしれないな)

拓留「ここから先は詳しくはわからないんだけど、南沢泉理は紆余曲折あった末に佐久間の下にたどりついた」

拓留「佐久間にこういわれたんじゃないのか? “人殺しだってことをばらされたくなきゃあ、ちょいとばかし俺の考えに力を貸してくれねぇか”とか」

乃々「……思考盗撮でもしたの?」

拓留「ああ、ごめん」

拓留(この世界じゃ、碧朋に通う人間は覚醒していればまごうことなきギガロマニアックスだから)

拓留「思考誘導で、佐久間と家族同然のようにすごしてこれたんじゃないのか?」

乃々「答えたくないわ」

拓留「そう、か。まあ、なんにせよ、佐久間と共謀して僕たちに家族としての絆をもたせ、いつかそれを壊してギガロマニアックスとしての実験をひそかに進めようとしていたんだろ」

乃々「まあ、そんなところかしら、ね」

拓留「もう隠そうとはしないんだな」

乃々「さっきもいったでしょ。そんなことしても無駄なの」

乃々「もう私は、ダメなのよ。なにをしても」

乃々「この姿も、やめるしかないわね」


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