402: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/05/12(火) 06:00:26.38 ID:13dTo6p4o
会長(あの歌い方……先生と瓜二つ、まるで生き写しかのようだ)
作詞(凄く荒荒しく歌っていたけれど並々ならぬ下積みがある。技術がある上で激しくしている)
幽霊部員(凄い声量、窓が割れるかと思った……何はともあれ)
403: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/05/17(日) 19:41:44.43 ID:3nLZrPseo
不良(しっかし、まぁこいつが天才とか言われてる理由が分かる気がするな)
不良(センスが段違いとしか言いようがねーよな)
不良(あのいけ好かない眼鏡野郎と同じ……私はアイツに勝てるのか?)
404: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/05/17(日) 20:40:22.20 ID:o22JW/PhO
翌日、部長の友人がライブハウスで演奏する機会を作ってくれた。
枠が中々埋まらないため、チケットを捌かないでもいいから演奏して欲しいとの事情を聞いた俺たちはその誘いを喜んで受け入れた。
405: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/05/21(木) 00:48:14.14 ID:NvH4qb5do
副部長「あはは!ごめんね!」
男(今笑ったのってどういう意味だろうか)
友(男ってやっぱり友達が居ないと思われていたんだなぁ……ところでさ、不良って誰だよ)
406: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/08/24(月) 00:06:24.47 ID:ZeQATGkpo
全員が黙り込んでいる。
良心の呵責とでも言うのだろうか、部長なんて今にも死んでしまいそうだ。
今すぐにでも消えてしまいたいと言った顔をしている。
407: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/09/12(土) 14:55:16.37 ID:87Ryfje3O
数十分後、俺達は帰路についていた。
駅のホームのベンチでは全員が何も話すこともなく、俯いていた。
ライブの結果としては普通、良くも悪くも無い。悪ければまだ何かしらの起伏や改善点を発見することが出来ていのだが、俺達メンバーは冷静に、面倒な作業をこなすかのように演奏を終えていた。
408: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/11/07(土) 18:08:46.26 ID:HMRN90vKo
テス
409: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/11/11(水) 01:34:27.21 ID:/k/kpvsQo
作曲「みんな……帰ったね」
男「……」
どうすれば良いのか分からない。
410: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/11/11(水) 01:35:01.12 ID:/k/kpvsQo
作曲「気にしないでいいよ、ちょっと驚いただけだから」
作曲「私はね、中学2年生の時から不登校だったの」
作曲先輩は空を仰いでいた。
411: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/11/11(水) 01:36:18.51 ID:/k/kpvsQo
作曲「勘違いをしていた私は少し大きいコンクールに出ることにしたの」
作曲「当時の友達もたくさん来てたっけな、今思い出しても憎たらしいよ」
412: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/11/11(水) 01:36:50.55 ID:/k/kpvsQo
私は耳をほんの少しだけ傾けた。傾けなければよかった。
技術の差というものはこれほどまでに残酷な現実を突きつけるのか、私は今この瞬間になって初めて本物の天才と出会った。
僅かな強弱が凡百との旋律に大きな差を、絹糸を結うかのように滑らかかつ繊細な手指の動きが旋律に命を吹き込んでいた。
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