379: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2020/04/01(水) 00:46:54.26 ID:Vm0c1oTbo
ステージの上……
つい先程、俺はこの場所に立っていたがまるで見える景色が違う。
澱んで見えた照明、崩れた泥人形だと思っていた観客達が今では鮮明に人間に。
あぁ……俺は優れていた。
この場に居るボーカリストの誰よりも優れている。
歌だけでは収まらないだろう、華だってあるに決まっている。
華よりも華らしいさ。
「ねぇ、どうしてサブなの?」
「君ならメインやったほうがいいっしょ」
男「簡単ですよ、そんな事」
答えてやろうかと口を歪めた瞬間にけたたましいギターの音色が会場中に響き渡った。
「ごめん!始めちゃった!」
男「……」ニコッ
姉が見ている。
姉(かわいい)
今こうしていられるのも今の内だ。俺と競った事、産まれてきた事を必ず後悔させてやる。
俺だけが勝っても意味はない、勝つなら全員で完膚なきまでに“足手纏いの部長達”がいる状況で勝たなければ何ひとつも意味が無い。
おっと、もう俺の番が来たようだ――
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