36: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2017/03/06(月) 12:11:49.55 ID:HkWLyB+OO
全てを照らす陽の光、窓から受付のデスクに差し込むそれは大気に舞う埃さえも輝かせてしまうのだった。
受付である中年の女性は、自身をも照らす光が嫌いだ。
光によって全てが明るみに出るのを、見透かされのを恐れていた。
受付「さて、そろそろあの子が来る頃だね」
昔の教え子の一人であるアルバイトに店を暫くの間任せる事にした。
才能に溢れた子供を見るといつもこうだ、悪い癖だ、と心の中で自嘲する
カラァンカラァン
受付「――っ!」
「母さん」
受付「なんだ、帰ってたのかい」
「聞いてよ!今度さ、大きな舞台で歌う事になったんだよ!」
受付「へぇ……」
「1人で!」
受付「凄いじゃないか!!」
「えへへっ」
受付「なぁ、またね、聞かせておくれよ、私の可愛い娘の歌を……」
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