301: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2019/07/25(木) 23:50:59.79 ID:TR86hXKSO
男「死ぬ程嫌がられる意味が分からないけど助かるよ」
幼馴染の鼻の下が少しだけ伸びている。
紫がかった黒髪ロングのウィッグが幼馴染のタイプだったのか。
俺の顔がタイプなのか。
幼馴染「本っ当に可愛いわね……メイクも少しだけ」
近くでまじまじと見つめられても困るな、俺が綺羅星ソニアと分かる筈は無いが正直緊張する。
幼馴染は女の子の方が好きだと思う。
ただ、幼馴染が一番好きであろう綺羅星ソニアは俺なんだけどね。
笑えないよね。
男「あ、そうだ。」
男「部長と作曲先輩は協力する気が無かったら別に参加しなくても大丈夫ですよ」
部長は今日一番早くに来た、この人が一番燻っているのは間違いない。
問題はそれをどこに向けるかだ。
作曲先輩の本職がキーボードだって事は何となく分かる。
曲調と曲が流れている時の手の動きは鍵盤を叩く動きだった。
癖だろうけど。
部長「俺はやるよ」
男「ならお願いします」
部長「あ゛」
明らかに怒ったな、この男は暴力に訴える事をしない分扱い易い。
副部長「あっさり……男君ってこんなキャラだっけ?」
副会長「今までは猫を被っていただけかと」
そう、猫を被っていただけ。
今までの俺はソニアと同じように猫を被っていた。
だからこそ酷い言葉を使って二人を試す事になんの躊躇いもない。
男「作曲先輩?」
副会長「男君、もう少し後輩らしく………」
教室の隅で俺の出方を伺うだけの作曲先輩、違うだろ。
貴女はもっとエゴのある人間だ。
男「そうですか、だったらこのバンドのキーボードも作曲も全部幽霊部員先輩にやってもらおうかな」
作曲「!!」
作曲「っ……やる……やらせて……」
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