185: ◆MOhabd2xa8mX[saga]
2018/03/25(日) 07:45:57.70 ID:uHH4384aO
ソニア「今日はありがとっ!」
友「アンコール!!アンコール!!」
ソニア「もうっ、だめだよー?」スポッ
これ以上踊るつもりは無いので、ウィッグを外すと……
男「めちゃくちゃ疲れたから……これ以上は無理……」
まぁ、男に戻る訳だ。
多重人格とかそんな大層な物ではなく、ただキャラクターを演じ分けているだけなのさ。
友「残念……けど、ウィッグを取っても女みたいだ……ね」
男「見た目だけな。ようやく分かってもらえたと思うけどさ、俺はれっきとした男なの」
男「だからお前も男のように振る舞う必要は無いんだよ、わかった?」
友「分かったよ……」
男「女なんだから、ソッチでも無い限り女の格好をしなきゃ勿体無いよ。折角の女子高生生活を変に楽しんでも勿体無いだろ?」
友「うん、分かった。これからは女らしくするよ」
これだけ真剣に見つめてくれるのならばもう彼女の事を心配する必要は無いだろう。
友「でもさ、えいっ」
スポッ
男「……」
友は綺羅星ソニアの物とは違う、普通のウィッグを俺に被せた。
友「どうみても女だよな」
男「もっと男らしく産まれたかったけど……この顔に産まれて感謝してるよ、おかげで金には困らない」
友「そう言えば……どうしてアイドルになったの?」
男「きっかけはスカウトだけど……思いっきり勝ちたかった……いや、勝ちたいんだ……“あいつら”に」
思い出すだけでも腹立たしい、胸を締め付ける、涙が出そうになる、悔しい、殺してやりたい、勝ちたい、勝ちたい、勝ちたい、み……
友「“あいつら”?」キョトン
男「両親と姉に……勝ちたいんだ……子供染みてるけどさ、復讐してやるためにアイドルを始めたんだ」
友「どうしてそんな……」
男「……」
男「それは……教えられないな」
419Res/353.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20