俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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887:1[sage]
2021/10/17(日) 23:51:16.11 ID:lSCT61XQ0

そんな事を考えていると予想通り先生の車はパーキングエリアへと入り、タイミング良く空いたスペースに車を停める。

平塚「ふぅ、ひとまずここでトイレ休憩にしよう。まだ先は長いぞ。どうかねキミも?」

うん、知ってた。先生ってば、こういう人だったよね。

まるでカ○オを野球に誘うナカ○マのようなノリに、脱力のあまりぐったりとシートに凭れかかったまま黙って首を横に振って応える。

平塚「そうかね。ならば待ってる間に何か飲み物でも買ってきたまえ」

慣れた仕草で財布から抜き出した札を指に挟み、俺に向けて差し出す。

平塚「そうだな。せっかくだから自販機ではなくスタバで頼む。私はアイミティだ。ああ、もちろんガム抜きでな」

ビシッと効果音のつきそうなキメ顔で言い放つ先生に対し、

八幡「 ……… は? アイミ?」

聴き慣れない単語に思わず伸ばしかけた手が途中で止まる。


平塚「 ……… こほん。すまん、アイスミルクティーのことだ」

つい昔のクセが出てしまってな、と、決まり悪るそうにボソボソと付け加えた。

八幡「え、や、あ、でも、なんか言い回しがそれっぽくてちょっとカッコいいスね、はは、ははは」

平塚「ん? あ? そ、そうだろう、そうだろう。 ほら、アレだアレ、私の若い頃に流行ったトレンディドラマでそういうセリフがあってだな、ハハ、ハハハ」

………あーあ、自分で“若い頃”とか言っちゃってるよ。もうどうにもフォローのしようがねぇだろ。

平塚「ああ、狭いところに押し込められてさぞかし窮屈な思いをしているだろう。彼にも何か飲み物でも買ってきてあげたまえ」

さりげなく話題を変えるようにして、先生が背後のトランクシートに振り返る。閉じ込めたのはあんただけどな。

八幡「だってよ材の字、聞こえてっか? 感謝しろよ、俺の金じゃねぇけど。んで、お前は何にするんだ?」

俺が声をかけると、打てば響くようにくぐもった声が返って来た。

材木座「うむ。心遣い忝(かたじけ)のうござる。然らば我はカツカレーをば所望いたす。カツ抜きでな!」

八幡「 ……… いやそれだとフツウにカレーだろ」

あと一応ついでに言っとくが、カレーは飲み物じゃないからな?




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