俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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639:1[sage]
2019/07/17(水) 20:10:43.61 ID:9g2X1Clv0

小町「ところで、お兄ちゃん」

八幡「あん?」

小町「もしかして小町に何か隠し事とかしてなぁい?」


……… あ、これあかんやつや。

どのようなシチュであれ、女が男に対してこのセリフを口にした場合、まず間違いなく何かしらの証拠を掴んでいると考えていいだろう。
それを敢えて遠回しかつ婉曲な訊き方をしてくるあたりに、中学生にして既に女性特有の底意地の悪さを感じざるを得ない。
兄としては妹の成長を喜ぶべきなのかもしれないが、男としては素直に喜べないものがある。

雪ノ下の留学に端を発する諸々の出来事は、遅かれ早かれいずれ小町の耳に入ってしまうことはそれこそ時間の問題だ。

だからこそ小町に見咎められない内にとさっさと家を出ようとしていたのだが、早くもその目論みが外れてしまった。

内心の動揺と焦りを押し隠すようにして、顔を逸らし、わざとゆっくり腰を上げる。
つま先で軽く床を蹴り、靴を足に馴染ませるふりをするその間も、絶えず俺の背中に小町の視線が突き刺さるように注がれている気がして振り向くに振り向けない。




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