俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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573:[sage]
2019/06/30(日) 00:12:28.62 ID:UuBroTXy0

帰りの電車で揺られている間も、去り際に無言で小さく手を振る由比ヶ浜の寂しそうな笑顔が脳裏から離れないでいた。

ぽつぽつと空席が目についたが座る気にもなれず、僅かに後ろ髪を引かれる思いと模糊とした焦燥に駆られるまま、寄りかかったドアの窓を意味もなく手の甲で小突いてしまう。

以下略 AAS



574:[sage]
2019/06/30(日) 00:15:38.11 ID:UuBroTXy0

車内アナウンスが終点の駅名を告げ、降車する人の群れに混じってホームに降り立つ。

吐く息は白く煙り、僅かに露出した肌の部分をちくちくと刺す外気の冷たさは、暦の上はともかく体感上は未だ春が近からぬと告げているかのようだった。

以下略 AAS



575:[sage]
2019/06/30(日) 00:17:47.90 ID:UuBroTXy0

三浦「 ……… なんだヒキオじゃん、そうならそうって言いなよ」

八幡「 ……… だからそう言ってるだろ」

以下略 AAS



576:[sage]
2019/06/30(日) 00:23:29.32 ID:UuBroTXy0

三浦「あんたは、ひとりなの?」

ただでさえ不機嫌そうな顔に更に輪をかけて不機嫌そうな声で三浦が問うてくる。 

以下略 AAS



577:[sage]
2019/06/30(日) 00:26:09.02 ID:UuBroTXy0

三浦「 ――― あに?」

おっと、いかんいかん。どうやらいつの間にか無意識のうちにまじまじと見つめてしまっていたらしく、三浦に険のある目で睨みつけらてしまう。

以下略 AAS



578:[sage]
2019/06/30(日) 00:27:49.52 ID:UuBroTXy0

そのまま何やら手持無沙汰気に自慢のゆるふわ縦ロールの金髪にくりんくりん指を絡め、みゅんみゅん引っ張っていた三浦だったが、やがて、

三浦「 ……… だから、なに? その、あの子もああやって、やっとあーしにハッキリものが言えるようになったのかな、なんて思わないわけでもないわけでもないけど?」

以下略 AAS



579:[sage]
2019/06/30(日) 00:31:21.86 ID:UuBroTXy0

八幡「 ……… あー、それで、もしかしてお前、俺に何か訊きたいことでもあんのか?」 

かたやスクールカーストの中でも最上位グループのそのまた頂点に君臨する女王様、かたやカースト最下層の更にその底辺を這いずり回っているような名も知れぬぼっちである。

以下略 AAS



580:[sage]
2019/06/30(日) 00:33:14.11 ID:UuBroTXy0

たどたどしく口にされたその名を耳にして、常日頃から女心に関して絶望的に疎(うと)いと耳にタコができるくらい言われている俺といえどもピンとくる。
ちなみに言ってるのは他でもない妹の小町で、しかもタコではなくて死んだウオノメではないかという説もあるくらいなのだがそれはこの際どうでもいい。

確か先日の踊り場の一件では三浦も俺達の会話を耳にしていはずだ。
以下略 AAS



581:[sage]
2019/06/30(日) 00:35:03.80 ID:UuBroTXy0

八幡「葉山からは何も聞いてないのか?」

三浦「 …… 前に一度聞いたことあるんだけど、その時は“ただの幼馴染だ”って」

以下略 AAS



582:[sage]
2019/06/30(日) 00:38:07.41 ID:UuBroTXy0

確かにいもうとのんの前だとしょっちゅう俺に絡んでくるせいで傍目にはそう見えるのかも知れないが、俺からすればできるだけお近づきになりたくないタイプの女性である。

正直、一番苦手と言ってもいいだろう。

以下略 AAS



583:[sage]
2019/06/30(日) 00:40:34.17 ID:UuBroTXy0

三浦「 ―――― 隼人?!」

八幡「あん?」

以下略 AAS



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