俺ガイルSS 『思いのほか壁ドンは難しい』 その他 Part2
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[sage]
2017/04/01(土) 02:10:19.36 ID:kJTaB7og0
要件を済ませ、由比ヶ浜父に礼を言って暇を告げると、サブレを抱いた由比ヶ浜と由比ヶ浜母が玄関まで見送ってくれた。
俺が帰ることを察してか、サブレはつぶらな瞳を俺に向け、しっぽを振りながら、くんくんと悲し気に鼻を鳴らしている。
八幡「今日は突然お邪魔してすみませんでした」
渡された靴ベラを返しながら軽く頭を下げると、
結衣母「いいのよ気にしないで。好きな時にいつでもまた遊びに来て頂戴」
由比ヶ浜母も慈愛に満ちた笑顔で応じてくれる。
父親と話をしている最中も余計な口を挿むことなく、ずっと耳を傾けていてくれていたので気持ちの上でも随分と助けになってくれた。
なんやかやで、由比ヶ浜の家の中では、やはりこの人が一番まともそうである。
八幡「ありがとうございました。じゃ、失礼します」
感謝の心を込めて再度頭を下げ、そのまま帰ろうと玄関のドアに手を掛けると、
結衣母「あ、ヒッキーくん、ちょっと待って。大事な事聞き忘れてたけど」
不意に背後から呼び止められた。
振り向くと、由比ヶ浜母は横目で娘をチラリと見ながら顔を寄せ、俺にだけ聞こえるように耳元でそっと囁く。
結衣母「 ――― ね、孫の顔が見られるのは、いつ頃になるかしら?」
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