【ハンター×ハンター】逆風のヨークシンオークション その2【安価】
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215: ◆1WEjI0bkj6[saga]
2017/02/19(日) 21:35:13.27 ID:M/yFLpm30
ヴォルト達は階段を上り、二階の紳士服フロアまで到着した。

エレベーターが故障したせいで、客が階段に集中しているため思いのほか進みづらい。

その時、ブロンズが電話越しに話しかけてきた。

「つ、着きましたよヴォルトさん。 何とか追手にはバレずに来れたみたいです。
 でも、その、気配の消し方とか、さっき言っていた"ぜつ"っていうのはよく分からないんで家具を利用して身を隠してます」

「家具で? うーん、そこから外の様子は分かるの?」

まさかタンスの中に隠れているとか、子供並みの隠れ方はしていない、よね?

「い、いや、正直ちょっと視界は悪いですけど・・・。でも電話があるじゃないですか、四階まで来てくれたら僕が電話で誘導しますよ」

「そっか。でも、隠れるっていうのはいい判断かも知れないわね。 このビル、一つのフロアがかなり広いし、上手く隠れたならまずバレないから」

「で、でしょ? 僕かくれんぼは昔から得意で・・・あ、あれ、ちょっと充電がまず――」

急にブロンズからの通話が切れてしまった。

切れる直前の言葉から、捕まったのではなく電池が切れたらしい。

話しながらヴォルト達は階段を上りきり四階に着いていた。

周りを見渡すが、ベッドからクローゼットまで多種多様な家具が展示されている上品な雰囲気のフロアだ。

奥行きもかなり広く、この中のどこかに隠れたなら探しだすのは至難の技だろう。

・・・ということは、敵に見つかりづらくはあるが、こちらもブロンズに合流するのは困難ということ。

今までの会話で把握できたブロンズの性格を鑑みると、電話が切れてしばらくは怯えて隠れたままでいるが
その内、不安に耐え切れず外に出て私達を探し始めるだろう。

その暫く時間が経ってから出てくる可能性が高いというのが最悪だ。
これが、もし今すぐに外に出て私たちを探してくれれば、追手がまだこのフロアに到達している可能性も低いし安全に合流できるかもしれないが
追手がこのフロアに到達してからでは、私達より先に追手に見つかってしまう危険もある。

ここは多少のリスクを冒してでも、早急にブロンズと合流しなければ。

私たちは彼の容姿を知らないが、ブロンズは店主の瞳を通して私達を見ているので知っているはずだ。

ヴォルトはどうする?


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