楓「拝啓、忌まわしき過去に告ぐ絶縁の詩」【偶像喰種・外伝後編】
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217: ◆AyvLkOoV8s[saga]
2017/07/30(日) 09:50:27.67 ID:xM7A3UPr0

それから、子供たちが泣き止んでも……美嘉ちゃんはずっと抱きしめ続けてて。

日が暮れそうな時になってやっと、その手を離したよ。


美嘉「…みんな、ゴメンね? もうちょっと傍にいてあげたかったけど、アタシも帰らなきゃ」

「ううん……美嘉ちゃん、ありがとう」

美嘉「……また来るね」


美嘉「蘭子ちゃん、小梅ちゃん。帰ろっか」


――――――――――――――――――――


美嘉「……アタシが言いたかったのはさ」

美嘉「"喰種"だからって、最初から仲間の死にドライなわけじゃない」

美嘉「みくちゃん達は冷たい子じゃないってことだったんだ」

美嘉「最初はあの子たちみたいに、我慢してても泣きたくて仕方ないんだよ」


美嘉「……でもさ。"喰種"って生きてるとものすごく友達とのお別れや、その危険が多くって」

美嘉「そのうち、悲しむヒマなんてないって気付いちゃうんだ」

美嘉「そんなことするくらいなら、自分や残った大切な人がいなくならないように、頭を回す方がずっと良いって」

美嘉「そうやって、アタシ達"喰種"は死んだ命に真正面から向き合えなくなっちゃう」



美嘉「いつの間にか……」



美嘉「『アタシ達は失いながら生きるしかない』って、受け入れちゃうんだ」



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