楓「拝啓、忌まわしき過去に告ぐ絶縁の詩」【偶像喰種・外伝後編】
1- 20
215: ◆AyvLkOoV8s[saga]
2017/07/30(日) 09:48:30.56 ID:xM7A3UPr0

――――――――――――――――――――


美嘉『アタシ達には親がいないってとこは、莉嘉から聞いてるんだっけ?』

美嘉『莉嘉がまだ覚えてるか覚えてないかくらいの時に、お父さんとお母さんが殺されちゃって』

美嘉『アタシは莉嘉を連れて逃げられたんだけど……それまで割と良いとこ住んでたのに、一気に家なしになっちゃってさ』

美嘉『その時、ここを見つけて2人で暮らすようになったの』

美嘉『で、アタシがアイドルになっていいとこ住めるようになったから、ここを引き払ったんだけど』

美嘉『割と住みやすいとこだったし、家のない子供見つけたらここを紹介するようにしてたんだ』

美嘉『あとは、たまに本読んであげたりご飯の探し方教えたり、プレゼント贈ったりするためにたまにここに来てる』


美嘉『本当はウチに連れてって面倒見てあげたかったけど……流石に危なくて、できなかった』


――――――――――――――――――――


「美嘉ちゃん美嘉ちゃん! これは何て読むのー?」

美嘉「んー? これは……『あじさい』」

「これはー?」

美嘉「『しぐれ』……かな」

「じゃあこれー!」

美嘉「なんとか、あめ……ゴメン分かんない。今度莉嘉に聞いてみる」

蘭子「えっと……『しゅうう』、です」

「しゅうう?」

蘭子「う、うん。急に降り出す雨のことで……」

美嘉「へー、蘭子ちゃんすごいじゃん★ こんなムズい漢字読めるなんて!」

蘭子「ど、読書は好きだから……」


――――――――――――――――――――


美嘉「さっきはありがとね、蘭子ちゃん。蘭子ちゃんに教えたい事があって来たのに、逆に教えられちゃうなんて」

蘭子「ど、どういたしまして……あの、美嘉ちゃん?」

美嘉「ん? どしたの?」

蘭子「その……美嘉ちゃんの『教えたい事』って……?」


美嘉「……それはね」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
248Res/167.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice