33:名無しNIPPER[sage saga]
2017/01/09(月) 00:18:52.82 ID:JSGxJH370
「今回は、緊張していないのかい?」
本番直前、プロデューサーさんは意地悪な顔をして声をかけてきました。
「そんなこと、ありませんよ。ここで躓いていられないんです」
そうです。いつまでも同じところで躓いていられません。
あの人に――『島村卯月』に負けないためにも。
まだ、歌も、踊りも、あの映像には遠く及ばない。
憧れの『島村卯月』はまだ遠い。だけど、信じて歌い続ける……それが、今の私に出来ることだから。
ステージから漏れる光に向けて、手を伸ばす。そこには何もつかめないですけれど、光があります。
その光は、まぶしくて、その先にあるのが何かは見えない。
だから、確かめに行こうと思います。
私は、島村卯月なのだから。
45Res/41.73 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20