222: ◆kJur2.rMxfRZ[saga]
2017/05/25(木) 05:56:17.03 ID:JoMQdIZI0
当病院内でリップル達と同じような時間帯で運び込まれた緊急患者がいた。
やっと検査が終わり、看護師に車椅子を押してもらいながら廊下へと移動した。
速水「…………」
彼こそファントムとしてリップル達と戦っていたリブラである。
全身が包帯に巻かれ、僅かに痙攣を繰り返し
焦点の合っていない瞳で遠くを眺め、唾液が垂れている。
ソラの拷問によって心身共に壊されていた。
医師A「あの患者か。例のファントム騒動の関係者というのは」
医師B「ああ、酷いもんだよ。脳神経がズタズタにやられている。一生あのまんまだそうだ」
病室へ戻る為に看護師が車椅子を押す。
カチャンと鉄格子の扉が閉まる。
速水「うわああああああああ!!!!助けてくれぇぇっ!!!!許してくれぇぇぇぇっっ!!!!」
看護師「落ち着いて!!大丈夫、大丈夫ですよ!!」
金属の音がソラの双剣の音と重なり、リブラの脳内でトラウマが蘇った。
彼は一生苦しむだろう。
ファントムとして死ぬことは無く、人間として一生苦しみ続けるのだ。
それが人間を絶望に落とそうとした罰なのかもしれない。
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