128: ◆kJur2.rMxfRZ[saga]
2017/04/04(火) 01:28:47.21 ID:vk+h2UDc0
それは、まだ僕が新米の美容師だった頃かな
その時に彼女と出会ったんだ。
まだ拙い腕前だったけど、彼女は僕のカットを褒めてくれたんだ。
とても、とっても嬉しかった。
僕は必死になって腕を磨いた、彼女にもっと褒められたかったんだ。
彼女の笑顔が見たい、笑顔を見れたら僕も同じように笑顔になれる。
すごい、上手、才能がある、彼女に言われる度に僕は自信が持てた。
僕は彼女に告白した。
今の関係が崩れるかもしれないと怖かったけど
彼女に貰った自信のおかげで告白する勇気が湧いた。
僕の告白を聞いた彼女は首を縦に振った、告白を受け入れてくれたんだ。
僕は幸せだった、今まで生きてきて最も幸福に包まれた時間だった。
同じ家に暮らし、同じ物を食べ、同じ場所で寝る。
彼女とずっと生きていけるなら他には何もいらない。
全てを彼女に捧げたっていい。
僕は彼女を愛し続け、その身を尽くしてきた。
至福だった日々が唐突に崩れ去った。
彼女は「もう付き合えない さよなら」と言い放った。
どうして?僕が何か悪い事したの?嫌な所があったら直すから!!
だから……僕を捨てないで……!!
僕の言葉を聞いても彼女は去ろうとする足を止めない。
一方的に拒絶された僕は、あまりの悲しみに嘆き、絶望し、そして憎しみが沸き上がった。
無意識の内に、仕事用のハサミを手に持った僕は、本能のままに彼女を襲った
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