950: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:45:33.90 ID:TPJ777ywO
アナスタシア「いのちを、かけてた」
951: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:46:29.74 ID:TPJ777ywO
夜が白みはじめた。
中継車はオフィス街を抜け住宅が立ち並ぶ一帯へと進み、河川敷のほうへ移動した。中野は中継車を橋の下に停車させた。橋は低く、中継車の車高から一メートルも離れていなかった。あたりには人影は見えなかったが、早朝のランニングを習慣にしている付近の住人がそろそろ現れてもおかしくなかった。
952: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:52:35.64 ID:TPJ777ywO
アナスタシア「ニェット……! ちがいます、アーニャは……」
953: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:53:41.65 ID:TPJ777ywO
中野「どこ行く?」
永井「おまえはまだマークされてない。ふつうに帰れるだろ」
954: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:54:37.24 ID:TPJ777ywO
永井「佐藤ひとりが暴れてるだけなのに、マスコミは亜人ってカテゴリーで叩きつづけ、どんどん住みづらくなる。だから離れるって言ってんだ……」
中野「逃げるのかよ!?」
955: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:56:03.42 ID:TPJ777ywO
中野「人の命を……」
永井「命!?」
956: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:57:37.11 ID:TPJ777ywO
アナスタシア「ケイ、もうやめてください! コウも殴ったりするのは……」
永井「フォージ安全の社長が死んだとき、たいして騒がなかったよな」
957: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:58:36.48 ID:TPJ777ywO
中野「そう、なのかもしれない……」
958: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 20:59:19.11 ID:TPJ777ywO
中野「おれの親父もお袋もろくでもねえ奴らだった。平気で家を空けて遊び歩いてやがる」
中野「動けなくなったとき、何度も思った。おれはいらない人間なのかって……でも、おれを拾ってくれて、仕事を与えてくれて、使ってくれる人たちがいた! だからおれを頼ってくれる人がいたならおれは絶対に応える! ずっとそうしてきたんだ!」
959: ◆8zklXZsAwY[saga]
2019/08/18(日) 21:00:19.66 ID:TPJ777ywO
永井「知るかよ」
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