749: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/11/07(水) 23:34:53.15 ID:vr0r0Ve5O
その夜、ありすはうーんと悩んだ。自分でいくつかあるあるネタを考えてみたが、永井の三つよりピンとくるものがない。永井は使っていいよと言っていたが、七つのあるあるネタと並べてみると自分で考えたわけではないから違和感があるし、なんだかズルい気もする。
もうすぐ就寝時間、ありすは美波を経由してSNSで永井に相談したみた。
自分が考えたあるあるネタとその評価、正直に自分が感じている逡巡を吐露した。
メッセージを送って二十分、永井からの返信。
メッセージ確認しました。
橘さんはどちらの文章を使っても自分らしさを出せないことに悩んでいるんですね。
僕の文章で自分らしさを出せないのは当然ですが、橘さんがあとから考えた文章も前に考えた文章と比べると、自分で決めた水準に達していないからこれも自分らしさを出せていない。そのように感じているのがメッセージから伝わりました。
結論からいえば、どちらを使ってもコーナーは成立すると思います。
このコーナーの主旨は互いに知識が乏しいと思われる領域に対して、アイドルとしての個性を出しながら接していくかという点にあると思います。ゆえに必ずしも投げ掛けるあるあるネタの精度が高くなくても相手のリアクションやそれに対するこちらの受け答えによっては、僕が考えた文章を使うよりも良い反応を呼び起こすことが可能でしょう。
ただ失礼だけどこの方法は、橘さんにはちょっと不向きかなと思います。橘さんのアイドルという仕事に対する姿勢には真摯さを感じます。力量を見定めながら事前にプランを設定し、それを実行していく。プロフェッショナルな態度です。
その分、アドリブに弱いところもあります。自分で納得のいかない文章を使うとなればハプニングが起きたときの動揺はより大きくなるでしょう。
もちろん、それでコーナーがおもしろくなるのであれば、と橘さんが考えるのであればその選択もオーケーでしょう。ただ、やはり僕としては橘さんが納得できる方法をとってもらいたいと思います。
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20